4月21日 PTA総会のあいさつでお話しした内容です。

2016年04月25日
校長室から

平成28年度 PTA総会あいさつの内容

 みなさんこんにちは。改めまして、昨年度から北方中学校でお世話になっています、校長の横山です。
今年は去年にも増して、子どもたちからのあいさつの声が多く、遅刻してくる生徒も少なく、毎朝気持ちのよいスタートができています。さらに、8時10分になるとすべての教室が静まり返り、朝読書が始まります。とても落ち着いた雰囲気で一日が始まっています。本年度、とてもよいスタートがきれたと感じています。

 年度当初に生徒たちに話したことを保護者の皆さんにもお伝えします。
まず、命を大切にしてほしいということです。大切な子どもたちをお預かりしている私たち教師は、何よりも最優先にしていくことであることは言うまでもありません。ここ数年、同年代の子供たちが、さまざまな理由で、命を落とす事件や事案が聞こえてきています。そのたびに心を痛めているのは私だけではないと思います。
   それらの事案を鑑みてみると、私たち人間の「命」は「心」と強くつながっていることがよくわかります。「心」傷つき、自ら「命」を脅かすような行動に出てしまうことがあるということです。ですから当然、人の「心」を傷つけるようなことは絶対にしてはいけないし、そんなことは、私たちは絶対に許してはいけないということを、繰り返し強く訴え、教えていきたいと思います。自分の「命」を守ることはもちろん、周りの人の命を尊重することは、「人権意識」につながり、私たちが集団の中で生きていく上で、大切なことです。これからもいろいろな機会を捉えて、生徒たちに教えていきたいと考えています。

   二つ目は、学校は「夢」を見つけ、夢について語り合い、夢に向かって、仲間と共に学び合い、励まし合いながら、頑張り続ける場所だということです。
中学3年間の出口には、どの子も進路選択が待っています。その時に「点数がとれないので…」「どこでも行ける高校にはいれれば…」などと、高校選択に振り回されるのではなく、「自分の夢は○○です。そのために、今こんなことを頑張っています。」と語ることができ、つらい勉強にも、自分の夢の実現のために努力し続け、そんな人になってほしいと子どもたちに話をしました。
しかし、現実は、一気に夢をつかむことは不可能です。たくさんの頑張った事実がいくつも積み重ね、つらいことを何個も乗り越えてこそ、夢に近づいていきます。途中で、くじけて、やめてしまいたくなることもあります。
    子どもたちには、今後、楽しいことがたくさんあると同時に、さまざまな困難や苦労も待ち受けています。そういった困難を乗り越えるためには、本人の強い意志だけでなく、楽しい時や充実した時間を一緒に過ごした仲間や家族の支えや励ましがあってこそ乗り越える超えることができるということは、この3月に卒業した先輩たちの姿や話から、現2・3年生は直接感じています。だからこそ、ここにいらっしゃる保護者のみなさんの励ましがあることはもちろん、周りの仲間を大切にして、お互い理解し合い、協力し、支え合っていくことで、乗り越えていける、北方中学校をそんな学校にしていこうと呼びかけました。

   私たち教師は、子たち一人一人の大切でかけがえのない「命」守り、一人一人の「夢」の実現に近づけるために、子どもたちと次の3つ約束をしました。
1. 先生たちは、価値あることに一生懸命がんばる姿を全力で応援します。
2. がんばる仲間の足をひっぱる生徒がいる場合は、先生たちは、みんなで指導します。
3. 困ったことが起きたら、どの先生でも相談にのります。一番、相談しやすい先生に相談してください。すぐに対応します。
  この約束は、経営構想の中の一番下に書きました、チームとしての職員体制、チーム北方中、合言葉「チーム北方中・フットワーク・チームワーク・ネットワークで的確な対応」を子どもたちに分かりや示したものです。

 さて、最後に保護者のみなさんに、お願いがあります。
 北方中学校が、さらにより良い方向に向かっていくためにも、先ほどお話させていただいたことをご理解いただくと同時に、子どもたちの健やかな成長のためにも、ぜひ、保護者の皆様には学校の応援者となっていただきたいと思います。
 ここにいる学校の職員は精一杯目の前にいる子どもたちのために頑張って、子どもたちを応援することはもちろんですが、本年度535名もの生徒がいます。事前の指導や未然予防はもちろん手を抜くことは許されませんが、それでも実際は日々、いろいろことが起こります。すべてを見て把握し、事前に察知したり、気が付ついたりすることが完璧にできるとは、申し訳ありませんが、言い切れません。
そこで、何かあった時には、まず学校に相談をしてください。些細なことでも結構です。先ほどの子どもたちとの約束にありますように、すぐに対応します。
   また、家庭では、子供たちをよく見ていただいて、結果だけに目を向けるのではなく、がんばった過程、努力し続けた過程を認めはげましてください。そして、その姿を「さすが、私たちの子やね」とか「お母さん・お父さんはうれしいよ」さらに「ありがとう。」と親としての気持ちを伝えてください。できれば抱きしめてあげるくらいいいですね。思春期でそんなことできるかって思うかもしれませんが、親だからできるんです。そして、できれば、学校にも「こんなうれしいことがありました」と教えていただけるとありがたいです。
   この「さすが」「うれいよ」「ありがとう」は子育ての際の魔法の言葉と言われています。毎日、この言葉が家庭の中で飛び交うとすばらしいですね。
   このように、学校、保護者、子どもがコミュニケーションをとることで、いろいろな問題についても早期発見、早期解決につながるとともに、やがては未然防止につながっていき、子供たちは周りから見守れてているという安心感をもち、自信をもって自分の人生に立ち向かう力、生きる力が湧いてくると思いますので、1年間、ご理解とご協力、よろしくお願いします。